EC事業者様なら知っておきたい!「在庫引当」とは?

 

 

EC事業の拡大に対応していくためには効率の良い在庫管理が必要不可欠です。しかし、商品数や取引先が増えると管理が複雑になっていきます。そこで意識したいのが「在庫引当」です。

 

在庫引当を行えば、販売機会の損失を防ぎ、管理効率を向上させられます。

 

この記事では、在庫管理に欠かせない在庫引当の重要性や、正しく行う方法を解説します。在庫管理の効率を上げるためにも、ぜひ参考にしてください。

 

 

 

在庫引当とは?

 

 

在庫引当(ざいこひきあて)とは、すでに注文を受けている受注数を販売待ちの状態となっている在庫数から引いておくことを指します。また、在庫引当を行って必要在庫を差し引いた残りの在庫分を「有効在庫数」といいます

 

一般的に、注文から発注まではある程度タイムラグがあります。顧客から販売待ちの商品を取り押さえられている場合も多く、発注段階になって初めて残りの在庫数を把握するケースも多いでしょう。

 

このとき、販売待ちの段階ですでに決まっている在庫数を確保しておくことにより、実際に販売できる有効在庫数を把握できます。また、有効在庫数に応じて早期生産や早期発注を行うことが可能となります。

 

在庫引当の考え方は簡単で、以下のとおりです。

 

 

1.販売待ちの段階で実際の在庫が50個ならば有効在庫数は50個 2.30個の受注があれば実在庫数50個/有効在庫数は20個 3.のち30個発注すれば実在庫数80個/有効在庫数は50個 4.20個の受注があれば実在庫数80個/有効在庫数は30個

 

 

元々お店にある商品数は実在庫数といいます。お客様から受注があり、あらかじめ取り置きした数が引当在庫数です。そして、実在庫数から引当在庫数を引いた数が有効在庫数となっています。注文を受けた段階で必要な在庫数を引いておけば、有効在庫数が把握できます

 

 

 

在庫引当の重要性

 

 

在庫の引当は、受注で減った有効在庫数を早期に把握するために必要な仕組みです。有効在庫数を把握しておくことで、商品がなくなる前に在庫を補えます。また、注文が来た時点で在庫引当を行えば、納品遅れなどのトラブルを防げます。 在庫数以上の商品を受注してしまうと、在庫切れや商品の発送遅延につながり、信頼を落としてしまうおそれがあります

 

在庫引当は、「注文があるのに売り切れてしまった」という販売機会の損失と、それに伴うトラブルを防ぐために欠かせないといえるでしょう。

 

 

 

在庫引当を行う方法

 

 

在庫引当を行えば、その時々の有効在庫数を正確に把握できます。しかし、そのためには実在庫数、引当在庫数、有効在庫数を的確に記録する必要があります。

 

複数の従業員が販売に関わるような現場であれば、そのデータを共有する必要もあるでしょう。そこで、在庫引当を行う具体的な方法を解説します。

手書きやエクセルで入力

 

在庫引当を行うには、実在庫数を把握しておく必要があります。事業規模が小さい場合や、取り扱う商品が限られている企業では、注文を受けるたびに倉庫へ足を運び、その場で数えた実在庫数から注文数を差し引く方法で行うこともあります。新たな注文が入る度に有効在庫数を把握し、手書きやエクセルで注文数などを管理します。

 

在庫数の管理に役立つエクセル関数には以下のようなものがあります。

 

 

VLOOKUP関数 要件に合ったデータを抽出できる
IF関数 指定したワードに対して特定の処理ができる
SUMIF関数 要件に合ったデータを合計できる
MID関数 特定のセルの表示を抽出できる
LEFT(RIGFT)関数 特定のセルから指定した文字数だけ抽出する
TRIM関数 不要なスペースを一括削除する

 

 

ただし、エクセルでは情報の更新も手作業で行う必要があり、管理できるデータ数にも限りがあります。とくに事務を担うオフィスと倉庫との距離が離れていれば、在庫状況を逐一確認することが難しいため、限界があることを認識しておきましょう。

 

業務規模が大きい、取り扱う商品数が多い、販売に関わる人の数が多いなどの場合は、システムで管理する方法が適切です。

在庫管理システムで入力

在庫管理システムでは、データ上で在庫を管理するため、有効在庫数をリアルタイムに確認できます。離れた場所でも在庫引当ができるため、「倉庫に行かずとも在庫を管理したい」「複数の人と在庫状況を共有したい」と考える企業も、在庫管理システムの導入がおすすめです。

 

しかし、発注から仕入、受注から売上として計算されるまでにはタイムラグがあります。発注は済ましたものの、仕入当日まで実在庫数は発注前のままです。

 

 

システム上の在庫の動きとして、以下の具体例をご覧ください。

 

1.10月1日:実在庫数100個/有効在庫数100個 2.10月2日:10個発注/実在庫数100個/有効在庫数110個 3.10月3日:20個受注/実在庫数100個/有効在庫数90個 4.10月4日:10個仕入(10月2日発注分)/実在庫数110個/有効在庫数90個 5.10月5日:20個売上(10月3日受注分)/実在庫数90個/有効在庫数90個

 

 

上記のように、システム上では実在庫数や有効在庫数だけでなく、引当や仕入などのタイムラグも反映されるため、倉庫に在庫がなくとも受注が可能となります。

 

そのため、在庫管理システムを利用する際は、実際の在庫数とシステム上の在庫数が一致しているか確認する必要があります。また、在庫がどこにあるのか、その種類や数を把握しておかなければシステムを有効活用できません。

 

実在庫数を正確に確認できるよう、データ連携をしっかり行うようにしましょう。

 

 

 

在庫管理を効率化できるサービスなら

 

 

EC事業が拡大すればするほど、在庫を自社で管理するのは大変です。在庫管理システムを導入すれば商品の管理を簡素化できるだけでなく、最適な生産計画を立てられるようになります。

 

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まとめ

EC事業者様が販売機会の損失を防ぎ、在庫管理効率を向上させるためには在庫引当が必要不可欠です。販売前在庫でも、お客様から注文が入った時点でその分の在庫を差し引いておけば、有効在庫数が把握できます。

 

有効在庫数をいち早く確認できれば、早期発注にて在庫切れや納期遅延などのトラブルを未然に防げます。

 

しかし、在庫引当をするには発注や仕入、受注や売上ごとの有効在庫数など、細かい在庫状況を把握しなければなりません。「わざわざ倉庫に行って在庫を数えるのは大変」「事業が拡大しており在庫管理に不安がある」というEC事業者様は、在庫管理システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

また、在庫管理システムと連携できる「はぴロジ」のフルフィルメントサービスもおすすめです。EC事業をスムーズに進めるためにも、ぜひご活用ください。

 

 

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