倉庫のスペースロスを解消!保管効率を上げる5つの方法


限りある倉庫のスペースを有効活用するためには、保管効率を高めることが重要です。では具体的にどのような対策を打てばいいのでしょうか。

 

本記事では、倉庫の保管効率のチェックポイントや保管効率を上げるための5つの方法を紹介します。

 

 

 

 

 

倉庫の保管効率のチェックポイント

 

商品を倉庫に合わせて効率的に配置しなければ、さまざまなロスが発生してしまいます。

 

倉庫の保管効率を上げるためには「平面ロス」「高さロス」「山欠けロス」の3つのロスを解消することが重要です。

 

それぞれのロスの特徴と解消方法について解説します。

平面ロス

平面ロスとは、物が置かれていないことによるロスです。

 

通路幅が必要以上に広い(一般的な倉庫では約50〜55%が通路)、出荷頻度が低いものと高いものを同じ場所に保管している場合は、平面ロスが起こっている可能性があります。

 

棚の効率的な配置や商品の置き方によって、商品の占有率を上げることで、平面ロスを減らすことが可能です。

高さロス

高さロスは、立体的な空間を使えてないことによるロスのことを指します。 他の保管スペースに空間ができている、天井と棚の間に空間ができている場合は高さロスが発生している可能性があります。

 

棚を設置し、倉庫上部のスペースを活用することで、高さロスを減らせます。

山欠けロス

商品を保管するための棚を有効的に使えてないことによるロスを山欠けロスといいます。商品同士の間に余計なスペースがある場合や縦に長い商品が横置きになっている場合は、山欠けロスが発生しているかもしれません。

 

棚の中の空いているスペースに商品を寄せて、整理整頓することで山欠けロスを減らせます。

 

上記3つのロスが発生している場合は、倉庫の保管効率が高いとはいえないでしょう。しかし、在庫管理がうまくいかない原因はこれだけではありません。詳しくは以下の記事で紹介していますのでご覧ください。

 

EC事業の在庫管理が失敗する5つの理由|システム導入の注意点

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倉庫の保管効率を上げる5つの方法

 

倉庫の保管効率の向上を図るには、さまざまな工夫が必要です。ここでは、倉庫の保管効率を上げる5つの方法を紹介します。

1.商品やスペースに合わせたラックを選ぶ

ラックは商品を保管するために使われますが、商品の種類や倉庫のスペースやレイアウトによって最適なラックは異なります。倉庫や商品にマッチしたラックを選ぶことで、倉庫の保管効率は上がります。

 

ここでは、代表的な3種類のラックの特徴を紹介します。

中量ラック・中軽量ラック

中量ラック・中軽量ラックは、倉庫の商品単位での保管に使用されることが多いです。 保管する商品の重さによって使い分けます。また、棚の間隔を容易に調整できるため、収納効率の向上も期待できます。

 

一般的な一段ごとの耐荷重は、中量ラックが主に300〜500kg、中軽量ラックが〜200kgです。

高層ラック

高層ラックは縦の空間を有効活用できるラックです。小さい商品や少量多品種の保管に使われることがほとんどです。倉庫の縦の空間を利用するため、高いところにある荷物を取る必要があります。

 

そのため、人を乗せて上昇する「ハイピックランナー」と呼ばれる装置が利用されることも多いです。ハイピックランナーとは、人を乗せたまま、3メートルほど上昇してピッキングなどの作業に活用できる装置です。

パレットラック(重量ラック)

パレットラック(重量ラック)はパレットで荷物を保管する際に利用され、一棚あたりの積載荷重が500kgを超えるラックのことを指します。パレットラックは高さを自由に調節できるため、天井が高い倉庫での利用に適しています。

 

パレットラックを利用することで、天井の高い倉庫や工場の空間を有効活用でき、パレットの出し入れが楽になるなどの効果が期待できます。

 

また、パレットを平置きしていた際に発生した無駄の削減にもつながるでしょう。

2.商品の出荷頻度に応じて保管場所を変える

商品の出荷頻度に応じて、保管場所を変えることも倉庫保管の効率化につながります。保管効率の悪い倉庫では、倉庫で働く従業員が商品を取るために引き返したり、遠回りしたりするような非効率的な動きが見られます。

 

一方、保管効率の良い倉庫は、従業員の無駄な移動が少なく、移動距離が短いのが特徴です。

 

従業員の無駄な移動を減らして倉庫の保管効率化を図るには、出荷頻度別に商品をグループ分けすることが重要となります。

 

出荷頻度の高い商品は入口や出口に近い場所に設置し、低い商品は収納力を優先して通路幅を狭くすることを検討すると良いでしょう。

3.作業動線を踏まえてレイアウトを見直す

保管効率を追求するあまり、荷物の種類を分けずに密集させてしまうと、ピッキングの際に支障をきたします。

 

保管効率を上げるためには、作業動線も踏まえたレイアウトを考慮することが必要です。

 

ピッキングされやすい商品は棚の前方に配置し、最短の移動距離で商品を移動できるようにすれば保管効率の向上も期待できます。

4.マテハン機器を導入する

マテハンとはマテリアルハンドリングの略で、作業員の負担が大きい荷揃えや運搬作業の効率化や、省人化を目的に使用される機械や設備のことです。 具体的には運搬の際に使用されるフォークリフトやコンベア、自動倉庫のことを指します。

 

商品数が少ない場合はパレットやフォーククリフトを利用するよりも、かご車や台車など軽量の機器を使う方が効率的なこともあります。商品の特性や倉庫レイアウトを考慮して適切な機器を導入しましょう。

5.フルフィルメントサービスを利用する

フルフィルメントサービスとは、商品が注文されてからユーザーに商品が届くまでの業務を外部の専門業者に依頼できるサービスです。

 

フルフィルメントサービスを利用することのメリットは、倉庫の保管効率の向上だけではありません。以下のようなメリットも見込めます。

 

・人件費削減による高収益化を狙える
・コア業務に集中できるようになる
・顧客満足度の向上を期待できる

 

はぴロジのフルフィルメントサービスなら、自社の受発注フローや商材の出荷頻度に応じた倉庫を紹介できます。配送先に近い拠点から出荷することで、配送距離が短くなり配送コストの削減も可能です。

 

また、複数倉庫への柔軟な出荷指示が自動で完了することで、同梱など細かい要望もシステム内で対応できるようになるため物流全体の最適化も実現します。

 

 

 

 

 

より良い倉庫づくりのポイント

 

ここまで倉庫の保管効率を向上させるための方法を紹介してきました。しかし、保管効率だけを求めた倉庫は本当に「良い」倉庫とはいえません。

 

ここでは、より良い倉庫を実現するための2つのポイントを紹介します。

保管効率だけを重視しすぎない

収納力重視のレイアウトであれば作業効率が悪くなることもあります。倉庫内の作業には入荷や保管、移動、ピッキング、梱包、出荷などさまざまな業務があるためです。

 

それぞれの工程の作業動線が最短距離になっている倉庫が本当に「良い」倉庫といえます。

 

日常業務を行いながら既存の倉庫内レイアウトを変更するのは難しいですが、可能な場合は人や商品、作業の動線を考慮してレイアウトを見直すことをおすすめします。
レイアウトの見直しによって、物流事故に対する予防も併せて行うことができるでしょう。

作業管理にも工夫を

倉庫内のレイアウトだけでなく作業管理にも注力すべきです。具体的には仕入先に協力を要請して、入荷時間を指定することなどが挙げられます。

 

仕入れ先と現場の時間を合わせることで、より計画的な作業配分や人員配置ができるようになります。

 

倉庫内のレイアウトやマテハンの導入も重要ですが、今いる人員をどのように有効活用するのかも重要な要素のひとつです。

 

 

 

 

 

まとめ

倉庫の保存効率を向上させるためには、フルフィルメントサービスの導入やレイアウトの変更、ラックの最適化などさまざまな解決方法があります。

 

まずはラックの最適化やレイアウトの変更といった自社でできることを行い、それでも事態が改善されなければ、フルフィルメントサービスを利用して物流のプロにお任せするのも有効な手段のひとつです。

 

 

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